コラム
2019年12月の金融ニュース
12月に発表されたニュースのうち、注目したいニュースを取り上げます。
NISA・ジュニアNISA口座の利用状況に関する調査結果が公表
12月20日、金融庁が金融機関より収集したNISA口座の利用状況データを公表しました。
2019年9月末時点でのNISA口座数は約1340万口座と前回6月末調査より約32万口座の増加となりました。
(内訳:一般NISAが約1170万口座、つみたてNISAが約170万口座)
同口座における買付額は、合計で約17兆6067億円と前回6月末調査より約5474万円の増加となりました。
前回調査同様、同制度は60代の利用が高く、次いで70代、50代と続きます。
2023年末をもって新規口座開設が終了となるジュニアNISA口座は9月末時点で約34万口座となり、前回6月末調査より約1.4万口座の増加となりました。
金融サービスの新しい仲介業が誕生か
金融審議会の「決済法制及び金融サービス仲介法制に関するワーキング・グループ(座長:東京大学大学院法学政治学研究科の神作教授)」による審議結果・報告書が12月20日に公表されました。
キャッシュレス社会の進行に伴う資金移動に関する審議に加え、銀行・証券・保険の3分野(業種)にまたがった新サービスについて検討がなされました。
現在は3分野それぞれの登録を必要としますが、仲介業として登録をすることでそれぞれの登録をせずに、3分野の仲介サービスを行えるようにすることが妥当との結論に至っています。
例を挙げるならば、ローンの仲介・株売買の仲介・生保の仲介を1つの登録で可能とするものです。
今後は、仲介業者の参入規制(消費者保護の観点で、財務面での保証力や説明義務等)含め続報が待たれます。
東京証券取引所が4部から3部に?
現在東証は一部、二部、マザーズ、JASDAQの4つとなっていますが、これを「プライム市場」「スタンダード市場」「グロース市場」とする案が12月24日、金融審議会より出されました。
合わせて、現在の時価総額基準から「流通時価総額基準」への変更が検討されています。
新基準額は「プライム市場」※再編成後の一部相当 において100億円が基準となる見込みです。